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海水浴やキャンプや釣りや登山の途中で海岸、河原、渓流、山中で石や鉱物などを採取・拾ってくる人たちは多いですよね。

 

山,川,海の石拾い,土砂持ち帰りが違法になる3つの法律|具体的な条件とは 

 

都内に住んでいる子供たちも電車で気軽に行ける多摩川(二子玉川)などで石を拾ってきて夏休みの自由研究のに利用する子供たちも多いはずです。

 

だやみくもに、どんな場所の石や鉱物でも拾ってきてはいいとは限りません。

 

子供は気軽な行為をします。当然のことだと思います。知識がないからです。

 

父親や母親であれば石を取得する行為について子供たちに知識を持って説明をしなければなりません。

 

もちろん、石だけではありません。山に自生している高山植物なども対象です。

天然記念物もありますし「自然の物=タダ=誰でも勝手に持って帰っていい」ではありません。

 

海水浴をしている海岸やキャンプをしている河川も気軽な行為で石拾いをしてはいけないこともあります。

 

海や河川、山での石拾いがどこまで大丈夫なのか?問題がなく自宅に持ち帰えられるのか、その許容範囲はどうなのか?海岸法、河川法、自然公園法の3つの法律からみてみましょう。

 

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海、川、山にある3つの法律は海岸法・河川法・自然公園法

 

海、川、山にある3つの法律は海岸法・河川法・自然公園法

 

 

海岸や河川は国や県のもので、国土交通省や県の土木課などで管理されて海岸法、河川法という法律で管理されています。

 

また多くの観光地と化している山や海などの自然公園(国立公園・県立公園など)には自然公園法という法律があり、やはり国や県で管理されてます。富士山も国立公園の管轄になっているので持ち出しは禁止なのですね。

 

この3つの法律により、海岸や河川や山などの自然公園内の保全や環境保護が守られています。もちろん石や土砂などの採取にも制限がかかっています。

 

では実際にこの3つの法律からみた石や土砂の持ち帰りについて違法になる場合、違法にならない場合などを具体的にみてみましょう。

 

 

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1:海岸法からみた石や土砂の持ち帰り

 

海岸の石拾い    

海岸法については下記の条例が掲げてあります。

 

第八条 海岸保全区域内において、次に掲げる行為をしようとする者は、主務省令で定めるところにより、海岸管理者の許可を受けなければならない。ただし、政令で定める行為については、この限りでない。
一 土石(砂を含む。以下同じ。)を採取すること。
二 水面又は公共海岸の土地以外の土地において、他の施設等を新設し、又は改築すること。
三 土地の掘削、盛土、切土その他政令で定める行為をすること。
2 前条第二項の規定は、前項の許可について準用する。

引用:国土交通省・海岸法

 

基本は海岸の石や砂等の採取は禁止されていますね。

 

 

以前あの人気俳優の大泉洋が知らないで鳥取砂丘の砂を視聴者プレゼント用にペットボトルに詰めて持ち帰って後に全国放送になってから違法だと分かり謝罪ししたと大変な騒ぎになりましたね。

 

その他の各県などの見解内容

 

釣り用の砂をすくっただけで注意喚起されている内容もありました。

小松海岸を含む公共海岸では,海岸法により許可なく砂を採取することは禁止されており,県におきましては,適正な維持管理のため管理者として,定期的に巡回パトロールをしているところです

引用:徳島県:小松海岸の砂の持ち帰りについて

 

他には沖縄の海岸の砂なども持ち帰り禁止とされています。

海岸の砂浜はそのほとんどが国有海浜地(公共海岸)であり、土石類(砂を含む。)の採取は海岸管理者である都道府県知事の許可を受けなければ採取することはできません。

引用:沖縄県:海岸に漂着した砂やサンゴのカケラ等について

 

ヒスイ海岸の翡翠採取の個人ブログ

糸魚川市地域振興局や新潟県庁水政課や国交省関係の事務所に出向いたりして話をした。結果的に河川海岸法に照らし合わせると厳密には河川、海岸のどんな小さな石だろうと無許可で拾う事は法的にはNGだと言う。

引用:翡翠拾いと琅玕(ロウカン)

 

でもTVでも多くに人が海岸での翡翠拾いは皆さんがしている。

結局このブログの主様は警察署までに行って窃盗罪になるかどうかまで確認して問題にならなかったことで終わっています。

 

実際に国土省まで直接聞いてみた方のブログがありました。

貝殻が違法?

 

国土省の見解は個人的な石拾いは問題ないけれども場所によって条例が違うので管轄の自治体などに問い合わせてください。

 

海岸は河川などより厳しく取り締まれているように感じます。

 

個人的な見解では、実際には子供たちが海岸で石拾いをして自由研究などの使用したりしていますので、環境破壊や環境保護の面で影響がないレベルで大量に採取したり販売したりしなければ小石などを1,2個拾ってくるぐらいは問題ないとは思いますが、県などにより規制のとらえ方が様々で、沖縄の様に貝殻・砂など一握りでもダメな場所もあります。

 

心配な方はお近くの管轄の市町村の土木課等に問い合わせて確認をとるのが間違いないと思います。

 

【海岸法の処罰の内容】

第四十一条 次の各号の一に該当する者は、一年以下の懲役又は五十万円以下の罰金に処する。
一 第七条第一項の規定に違反して海岸保全区域を占用した者
二 第八条第一項の規定に違反して同項各号の一に該当する行為をした者
三 第八条の二第一項の規定に違反して海岸管理者が管理する海岸保全施設を損傷し、又は汚損した者

 

処罰される対象の人は、販売目的で定期的に採取している人や大量に採取する人、そして海岸の環境保護を著しく損傷させる行為などではないかと思いますが具体例が見つかりませんでした。

 

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2:河川法からみた石拾いや土砂(川砂)の持ち帰り

 

川の石拾い

 

河川法も海岸法と同じような内容ですが、簡易な行為についてはこの限りではないという文言が掲載されています。

 

河川法の第26条

(土地の掘削等の許可) 第27条 河川区域内の土地において土地の掘削、盛土若しくは切土その他土地の形状を 変更する行為(前条第1項の許可に係る行為のためにするものを除く )又は竹木の 。 栽植若しくは伐採をしようとする者は、国土交通省令で定めるところにより、河川管 理者の許可を受けなければならない。ただし、政令で定める軽易な行為については、 この限りでない

引用:国土交通省・河川法

 

基本は河川の石や川砂などの採取は禁止です。

 

ただし、政令で定める軽易な行為については、 この限りでないという条文が記載されています。

 

つまり子供たちが石拾いをする程度なら問題がありませんね。

 

では具体的にどのくらいの範囲が軽易な行為になるのでしょうか?

 

国土交通省によれば自由使用という内容で記載があります。

 

○ 自由使用(一般使用・普通使用)
  何人も、他人の使用を妨げない限度において、いつでも自由に使用することができる。
 (例)散策、遊泳、水遊び、魚釣り、石ひろい
  自由使用は、何らの手続きなしに行うことができる反面、使用者に何らの権利が生ずるものではない。

引用:河川法

 

このことから、石拾いも個人で数個ほど持ち帰る位は問題がないことがわかります。

 

あくまでも常識の範疇で行動していれば問題ないですね。

 

 

【河川法による処罰の内容】

河川法第24.26条の違反
河川生産物の不法採取(窃盗罪)となり1年以下の懲役又は50万円が科せられます。

 

例えば

販売するのではなく個人の自宅の砂場や砂利敷きするために大量に採取するからいいやと安易に考えてはいけません。

 

土砂や岩石を大量に採取したり、採取したものを販売となると刑罰などの対象になりかねませんのでご注意下さい。

 

河川で土砂などを採取しているのは全て許可を受けている業者の人たちです。

 

3:自然公園法からみた石や土砂の持ち帰り

 

自然公園の石拾い

 

この法律からみた石拾いは、今までの海岸や河川での石拾いの概念とはかけ離れて違ってきます。

 

自然公園内の一切のもの全ての持ち出しを禁止しています。

 

つまり、海や川の石拾いのように、たった小石1個の持ち帰りも厳禁です。

 

国立公園34箇所、国定公園56箇所、都道府県立自然公園311箇所指定されています。※2017年現在

 

更に日本国土の約14%を占めるほど広大な面積を有していますので観光で訪れる大半の自然の場所は自然公園だといっても過言ではないでしょう。

 

第十三条 

3 特別地域(特別保護地区を除く。以下この条において同じ。)内においては、次の各号に掲げる行為は、国立公園にあつては環境大臣の、国定公園にあつては都道府県知事の許可を受けなければ、してはならない。ただし、当該特別地域が指定され、若しくはその区域が拡張された際既に着手していた行為(第五号に掲げる行為を除く。)若しくは同号に規定する湖沼若しくは湿原が指定された際既に着手していた同号に掲げる行為若しくは第七号に規定する物が指定された際既に着手していた同号に掲げる行為又は非常災害のために必要な応急措置として行う行為は、この限りでない。

一 工作物を新築し、改築し、又は増築すること。

二 木竹を伐採すること。

三 鉱物を掘採し、又は土石を採取すること。

四 河川、湖沼等の水位又は水量に増減を及ぼさせること。

五 環境大臣が指定する湖沼又は湿原及びこれらの周辺一キロメートルの区域内において当該湖沼若しくは湿原又はこれらに流水が流入する水域若しくは水路に汚水又は廃水を排水設備を設けて排出すること。

六 広告物その他これに類する物を掲出し、若しくは設置し、又は広告その他これに類するものを工作物等に表示すること。

七 屋外において土石その他の環境大臣が指定する物を集積し、又は貯蔵すること。

八 水面を埋め立て、又は干拓すること。

九 土地を開墾しその他土地の形状を変更すること。

十 高山植物その他の植物で環境大臣が指定するものを採取し、又は損傷すること。

十一 山岳に生息する動物その他の動物で環境大臣が指定するもの(以下この号において「指定動物」という。)を捕獲し、若しくは殺傷し、又は指定動物の卵を採取し、若しくは損傷すること。

十二 屋根、壁面、塀、橋、鉄塔、送水管その他これらに類するものの色彩を変更すること。

十三 湿原その他これに類する地域のうち環境大臣が指定する区域内へ当該区域ごとに指定する期間内に立ち入ること。

十四 道路、広場、田、畑、牧場及び宅地以外の地域のうち環境大臣が指定する区域内において車馬若しくは動力船を使用し、又は航空機を着陸させること。

十五 前各号に掲げるもののほか、特別地域における風致の維持に影響を及ぼすおそれがある行為で政令で定めるもの

引用:自然公園法

 

そして、気をつけなければならないのは、自然公園内にある海や河川にある小石も持ち出しは禁止されています。

 

海岸法や河川法で個人の少しの石拾いは許可されているからといって、自然公園内の川や海の石を安易に持ち出すと処罰の対象になりかねませんのでご注意ください。

 

その海や川が自然公園内にあるか無いかを十分に確認しておきましょう。

 

国、県、市町村等の公有地以外でも私有地での山間部でも同じです。

 

【自然公園法の違反における処罰】

自然公園法第83条の罰則が適用されます。

処罰の内容は「懲役6ヶ月または50万円以下の罰金」が科されます。

 

 

実際に富士山の溶岩を持ち出して逮捕された具体的な例もありました。

 

【関連記事】

 

 

【まとめ】海岸や河川や山などで石や土砂の持ち帰りが違法になる条件

 

海岸や河川や山などで石拾いが違法になるケース

 

何気なく拾ってくる石でも十分気を付けて行動しなければなりませんね。

 

では石拾いをしてはいけない場所やケースのおさらいをしてみましょう。

 

  • 個人所有の山などでは石も含めて全ての採取は禁止
  • 自然公園内(海・川・山)のものは石も含めて全ての採取は禁止
  • 販売目的で採取する場合は違法(大量採取でなくても悪質な場合や自然環境に弊害をもたらすような場合も違法)

 

    • それ以外の河川の石や土砂の持ち帰りは自由使用の常識の範疇で許可
    • それ以外の海岸の石や土砂の持ち帰りは原則禁止
      ※国土交通省の見解では一応「個人的な石拾いは問題ない」としているが、実質の管轄しているのは自治体の条例によるものなので一概に問題無いとは言えない。
  •  
  • ※海岸の石拾いに対する見解は管轄している県などで対応が様々です
  •  
※海岸では場所によっては鳥取砂丘や沖縄の砂浜の様に一握りの砂でも厳罰処分の対象になる場合もありますので、ご心配な方は対象の地方自治体の土木課などにお問い合わせください。
 
河川法や海岸法での土石採取を禁止している理由は環境の変化による水害の被害拡大を防ぐことも一因としてあると思います。
 
また自然公園法では土砂採取などで自然環境の破壊を懸念することだと思います。
 

TV(必ず許可を取っていますが小さい文字でわからない)の影響も多いですが、都会の人は山や海は自然だから何でも勝手にとっていいと思っている人が沢山います。

 

国立公園など以外の山には国有林の他、個人所有の山が沢山ありますし、海や川では漁業権といって魚種によって捕獲するためには許可・権利が必要な物もあります。

 

山菜やキノコはたまた今流行りの苔なども自然に生えているからと勝手に採取したり、海や川でウニやアユ等を勝手に取って食べていたら密漁したと処罰されかねませんね。

 

多くの山や海や河川は自然公園に指定されているところが多く自然公園法の法律の範囲となりますので、持ち込まない、持ち出さない、が基本姿勢です。

 

子供たちや親御さんも含めて自然の物はタダだという感覚がありますので十分理解の上行動されることを望みます。

 

【関連記事】

 

追記:海や川や山で石以外で持ち帰りしたら違法なもの

 

海や川や山で石以外で採取したら違法なもの

場所にもよりますが動植物・海藻・魚介類などです。(天然記念動植物・わかめ・ウニ・サザエなど)

 

特に国立公園や県などの保護地域の海岸には動植物などもいますので、気軽に浜辺に咲いている花や植物を持ち帰ることはやめましょう。

 

また海や磯の魚介類も漁業権というものがあって気軽に持ち帰ると罰せられることもありますので注意が必要です。

 

昔なら勝手に海に潜ってウニやサザエ、アワビなどを採取して食べたりする人もいましたが、最悪の場合には逮捕される可能性もありますので注意ください。

 

なお、そのような漁業権の場所には「魚介類の採取は禁止しています」などの立て看板が設置されています。

 

釣りでキスを釣ったとか、ハゼを釣ったとか、漁業権以外の魚介類は問題がありません。

 

また河川にも漁業権があります。

 

知らない方も多いのですが、河川の漁業協同組合がありアユやヤマメなどの魚以外の釣り(ブラックバスやウグイなど)でも海では払わないのですが、川では入漁料を支払わないと釣りができない河川が殆どです

 

一応監視人がいまして、巡回していますので、もし河川で釣りをして監視人に出会った時は場合は現地価格で入漁料を支払わなければなりません。