この記事は約 8 分で読めます ( 約 4761 文字 )

山菜採りが違法になる理由と法律|知っておきたい3つの心得

初夏には山野に出かけて山菜採りをしている人たちを良く見かけます。

そして秋口になれば山林に入ってのキノコ狩り。

 

春には食べておいしい蕨(わらび)薇(ぜんまい)た蕗(ふき)そしてタラノメなど多くの食べられる山菜が沢山生えています。

秋には多くのキノコの種類が一斉に生えてきます。

 

大勢の方が野原などでワラビなどを家族連れで摘んだり、趣味で大量にとってきて近所におすそ分けしたりメルカリで販売したりなどしている人も大勢います。

 

でも実は

大半の山菜やキノコ採りが違法だという事を知っていましたか。

 

その理由と法律、そして山菜取りを楽しく安全にする心得3つをご紹介します。

 

<スポンサーリンク>----------------------

山菜採りキノコ狩りが違法になる理由

 

山菜取りが違法になる理由

 

多くに人が間違っている認識に

  • 自然の場所で勝手に生えてきている山菜キノコを取っても問題ない。
  • 自然の物は自然のものなのでタダだし最初に見つけた人のもの。

 

という勝手な思い込みがあります。

 

公園で咲いているタンポポや雑草と同じ認識をしているのだと思います。

 

でも実は自然と思っている土地全てには所有者が存在しています。

 

自然の環境であろうが山奥であろうが人が住んでいなかろうが全ての土地には必ず所有者である国または個人が存在します。

 

つまり、極端な話ですが道端のものであろうが大自然真っ只中のものであろうが勝手に断りなしに採るといこと自体は原則として窃盗という行為になってしまうのです。

 

知らずに山菜やキノコを取って厳重注意を受ける人や更には処罰や逮捕される人までいます。

 

土地には所有者がいる。

そして

法律がある。

ことを忘れないで楽しい山菜採りやキノコ狩りをしてもらいたいものです。

 

国有林の山中で大量に山菜キノコを収穫して販売している方やグループもいます。

それは田舎などの直売所(道の駅)などで山菜やキノコを販売している個人の人達です。

 

 

山菜採取のグループの人達も国と交渉して「副産物売り払い」という手続きをして国有林内での山菜を採取する権利のお金を払って収穫しています。

 

国有林野で販売用として山菜を採取するには... 山菜を 採取する区域を所管する森林管理署に対し、山菜の所在地・目的・種類・数量等を記載した売払願を提出し、承諾を得た上で、代金を納付する必要があります。

引用:総務省・国有林野の山菜を採るための申請を受け付けてもらえず、困っている

 

観光地の道端で「山菜売ります・キノコ売ります」とノボリをあげて販売している露店の人たちがいますが、あの人たちも自分の個人所有の山の中で採取したり、または許可を得てお金を払って採取した山菜やキノコを売っている筈です。

 

またメルカリなどで収入目的で山菜を販売している方にも、ちゃんと個人所有の私有地の山林で収穫していると明示している場合もあります。

 

もしメルカリやヤフオクで山菜やキノコを購入する場合も、その許可をもらって収穫している。または個人所有の山林で収穫している点に注意して購入しましょう。

 

<スポンサーリンク>----------------------

山菜採りキノコ狩りが違法とされる2つの法律

 

山菜採りが違法とされる法律

 

山野で山菜やキノコを採ることが犯罪になる法律には2つ該当します。

 

一つ目の法律は

自然公園法

 

 

この自然公園法というのは、国立または県立の自然公園内で施行されている法律で
簡単に言えば公園内の一切のものの持ち出しは禁止だということです。

 

第十三条
3 特別地域(特別保護地区を除く。以下この条において同じ。)内においては、次の各号に掲げる行為は、国立公園にあつては環境大臣の、国定公園にあつては都道府県知事の許可を受けなければ、してはならない。

引用:自然公園法

石ころ一つでも禁止です。

 

実際に森林官と呼ばれる職員がパトロールしています。

 

ただ実際のところ国や県が山菜取りで被害届を出す事めったにはありませんが中には処罰されているケースもあります。

 

自然公園法第83条の罰則は「懲役6ヶ月または50万円以下の罰金」です。

 

では同じ県などで管理されている河川の河原など生えているヨモギやツクシやノビルなどは問題ないのでしょうか?

 

やはり河川には河川法という法律があります。

主に販売目的だとか大量採取など環境破壊になるほどのものでなければ、やはり黙認されているようです。

 

 

 

2つ目の法律は

森林法

 

山林で適応される法律で勝手に私有地の山でキノコやタケノコまたは山菜などを勝手に採ることを禁じているものです。

 

無断で採取したことがわかれば森林窃盗罪(森林法197・198条)が適応されます。

 

第百九十七条 森林においてその産物(人工を加えたものを含む。)を窃取した者は、森林窃盗とし、三年以下の懲役又は三万円以下の罰金に処する。

 

第百九十八条 森林窃盗が保安林の区域内において犯したものであるときは、五年以下の懲役又は五万円以下の罰金に処する。

引用:衆議院・森林法

保安林とは

水を育んだり、土砂崩れなどの災害を防止したり、景観や保健教養などの公益目的を達成するために、伐採や開発に制限を加える森林のことである。

 

実際に多くの人が罰則を受けている実例がありますので注意してください。

 

山菜やキノコなど食べられる植物採取で逮捕・罰則を受けた実例

山菜取りや植物を採取して処罰・逮捕された実例

 

多くの場合は利益がある植物(例えばキノコやタケノコ)などは警察に被害届がだされるケースが多いようです。

 

その被害届を受けて警察が動いて検挙したり逮捕したりする場合が多いようです。

 

土地の所有者が私有地の山林で該当する植物で生計をたてていたり利益をえている場合は完全に当事者からは犯罪・窃盗という認識でみられます。

 

中には

 

モミジなど利害が関係ないものなども第三者からの通報で犯罪とみなされる場合もあるので注意しましょう。

 

山菜採りが違法になる場合の一番わかりやすいニュースですので参考にしてみてください。

 

【富士山麓で山菜採りで33人の男女が警察に検挙】

富士山ろくの周りにある広大な草原ですが野焼きなどして管理している場所で立ち入り禁止のロープをしていても勝手に入って山菜採りをしています。

また同じように御殿場地区にも広大な自衛隊の演習場がありますが立ち入り禁止のロープが張ってありますが東京など多くの観光客が道端に車を停めてロープを跨いで山菜採りをしています。

 

 

見ていて悲しくなりますね。

 

知らず知らずに法律違反している人達が多くいるのが現状です。

 

その他の逮捕や検挙された例では

 

  • 旅行の帰りに道端に生えているタケノコ数本を持ち帰り窃盗で警察に逮捕
  • 造園中の公園予定地に生えているタケノコを採取して窃盗で逮捕※(これなどは私有地でなくて公園なので県の所有地ですね)
  • 私有地の野生のクルミを数十個を取って窃盗で逮捕
  • 国定公園内でキノコを盗んだ男性が森林窃盗罪で書類送検
  • 旅行で訪れた国定公園内の山野草を採取して警察に逮捕(罰金30万で野草をもとの場所に戻させられた)
  • 県道の道端の落ちているモミジの枝を持ち帰って鉢植えにしていたら警察に逮捕

 

 

これは個人所有の林に入ってクルミを拾っていた本人は畑でない野生の木のクルミだから問題ないと思っていたのでしょうね。

 

人気の富士山の溶岩を持ち帰りでも禁止ですね。

 

子ども達にもちゃんと教えないといけません。

 

山菜取りキノコ狩りを楽しく安全にする3つの心得

 

安全に楽しく山菜取りをする3つの心得

 

若い人たちが増えてきてルールがわからない人たちも増えてきています。今まさに大人の私たちが子ども達にしっかりと山菜取りキノコ狩りのルールを伝えていかなければなりません。

 

個人所有でもない自然公園でもない国や県が管理している山林での多少の山菜やキノコの収穫は黙認されているの現状です。

 

ここからは山菜採りキノコ狩りをする前の心構え3つをお伝えします。

 

最初は

自然公園内や個人所有が分かる場所では山菜採りやキノコ狩りをしないこと

 

自然公園内では少しの山菜やキノコでも採取しないこと。

個人所有の山でも同じです。

 

もし個人所有など分からない場合は何もしないこと採取しないことが一番の安全策です。

 

検挙されている多くの人が第三者に見られて通報されているからです。

 

自然公園では法律で一切の動植物の採取が禁じられているので見て愛でる位の気持ちをもってもらいたいものです。

 

その他では「1本ぐらいいいや」「自分だけだからいいや」この気持ちが自然生態を狂わす要因の1つになっています。

 

高山植物の不法採取と同じ心境ですね。

 

軽い気持ちで採取して警察に検挙されて罰金刑になっている人も多くいます。

 

大人が子供の見本になってしっかりと小さい頃より指導してほしいものです。

 

山中に看板やロープなどで「個人所有の土地」だとか「勝手に山菜やキノコを採らないでください」と警告されている場所では絶対に侵入しないこと採取しないことを心がけましょう。

 

所有者の許可をもらうこと

 

所有者が個人以外の国や県が管理している山野の場合は国や県の営林署などに問い合わせしてみましょう。

 

特にやっかいなのは前述した「産物売り払い」で国有地の森林の山菜採取契約している地区や山菜クラブなどの存在があった場合はわかりにくいことがあげられます。

 

やはり一番問題なく山菜採りをするには地元の森林管理事務所などに確認するのが良いでしょう。

 

林野庁のサイトでは多くの国有地には制限が設けらえているので入林許可の申請が必要だと記載があります。

 

入林を希望される方で、下記の「入林手続が必要な場合」に該当するときは、入林予定の国有林を管轄する森林管理署・支署、森林管理事務所(以下「森林管理署等」という。)に入林届等の提出をお願いします。

ただし、レクリエ-ションの森、スキー場、野営場、林道(一般車両等の通行を禁止している場合を除く。)、登山道、歩道、広場、休憩小屋等の施設が設置されている場所に、登山や森林浴など森林レクリエーションの目的で入林される場合は、入林届の提出は不要です。

引用:国有林への入林:関東森林管理局

 

また、山菜がある山林や野原や田んぼや畑など近くに人が住んでいそうな場所では近所の人たちに挨拶がてら聞いてみるのが良いと思います。

 

個人所有の山林なのか?

共同管理して入会権などがあるのか?

など地域の人なら知っていると思います。

 

昔から山の麓の自治会などでは入会権(いりあいけん)というものがあります。

自治体で山を所有して伐木・採草・キノコ狩りのなどの共同利用を行う民法が定める用益物権。例として「キノコや山菜は地区住民に限り年間一人10kgまで」など

 

また中には地区や個人で入山金というものを徴収している場所もあります。
その時はお金を払い入山することで気持ちよく山菜採りができますね。

 

ちなみに

先ほど富士山の麓の西部地区の富士宮地区での違法山菜採りの検挙があげられましたが、東部の自衛隊の広大な草原の山菜と薬草採取は許可証が発行されていないと違法とされています。

 

2ヶ月分入山鑑札1人500円:恩賜県有財産保護組合

 

 

山菜やキノコを採る時は地元の方に一声かけてから山菜取りをするだけで全然気持ちが違いますね。

 

山菜キノコを大量に採らないこと

 

家族で数日食べる分位の量を採取しましょう。

 

家族で今日食べる分位ならいいでしょうが、中には数ヶ月分または1年分保管するほどの大量に採取する人たちがいます。

 

そして、所有権や販売権もない人たちが山林に入り山菜を人にあげるため、ヤフオクやメルカリで販売して利益を得るためなど多くの理由で大量に採取する人もいます。

 

土地の所有者や入会権をもっている地元の人たちも道端に生えている山菜を数本取る位なら目をつぶれますが商売にしたり根こそぎ採取するのであれば警察に通報せざるおえません。

 

この3つの心得があれば安心して楽しく山菜採りキノコ狩りができます。

 

周りが大勢採っているから私たちも大丈夫、問題ないと思わないでしっかりと知識を身につけて楽しく山菜採りキノコ狩りをしましょう。