この記事は約 8 分で読めます ( 約 4234 文字 )
- 更新
- テレビ
2020年1月13日(月) 午後10時の逆転人生「注目の着ぐるみ工場 “社員の輝き”で大躍進」
https://www4.nhk.or.jp/gyakuten-j/
で放映された宮崎の着ぐるみ制作会社のKIGURUMI.BIZ(キグルミビズ)の会社の紹介と逆転劇につながる社長の半生に迫ります。
九州と着ぐるみの2語でイメージされるのは九州で有名な熊本のくまモンですね。
実は「くまモン」も、この会社KIGURUMI.BIZ(キグルミビズ)で誕生した着ぐるみなんです。
キグルミビズ 着ぐるみ会社の社長「加納ひろみ」さんの経歴
この会社を立ち上げた社長の加納ひろみさんは驚くことにシングルマザーでした。
そこからの逆転人生です。
今では国から「女性を輝かせる職場」として表彰されるなど注目を受けている会社です。
そのきっかけとなったものは、仕事と家庭の両立に苦しんだ体験から残業を減らして働き方改革をして生産性を下げない努力を成功させました。
会社名 KIGURUMI.BIZ(キグルミビズ)
代表取締役 加納ひろみ
1960年(昭和35)生まれ
60歳(2020年現在)
夫 加納雄一
出身 宮崎市出身
出身校 宮崎小、宮崎中、宮崎南高卒業
大学中退
東京の英語専門学校で英語を学ぶ
仕事
22歳 アメリカの旅行会社に就職
ニューヨークで3年働くが知人の事故死をきっかけに帰国
レンタカー会社に再就職
28歳 結婚
子供2人を出産
在宅で翻訳の仕事
33歳 離婚
建設会社で仕事
アップル日本支店に就職
派遣社員から正社員になり数年務める
アップル支店を退社
福島県 福島まちおこしの仕事に従事
再婚 現在の夫・加納雄一さんと出会い結婚
地元・宮崎県に戻る
ステージクルーに就職
※夫の加納雄一さんの美術造形会社
2009年 KIGURUMI.BIZに社名を変更
工場長に就任
社長に就任
波乱万丈の人生ですね。
一番つらかったのは離婚した時だったそうですが、知人の紹介からアップル社に派遣社員として就職して正社員になって・・・とバイタリティーあふれる女性です。
ご本人の弁によると結婚して子育てしている時に在宅で翻訳をしていたけれども何か仕事をしていない不充実感を感じていたそうです。
そんな経験から主婦でも充実した仕事ができる仕事場を提供しようという気持ちになったのですね。
書籍も発刊されています。
幸せな着ぐるみ工場 あたたかいキャラクターを生み続ける女子力の現場
同社の従業員は全て女性。介護、育児、シングルマザー……それぞれに事情を抱えながら、しかし仕事に対してはプライドを持つ彼女たちが作り出すからこそ、高品質の、温かさを持つ着ぐるみが生まれる。
この本はAmazonのレビューにもありますがビジネス書というより社長の半生から見た仕事を語っているものですね。
社長は言っています。
- 「人を幸せにする着ぐるみは、幸せな工場からしか生まれない」
- 「どんなに大変でも働く人がやめなくていい職場が正しい工場である。正しい製品は正しい工場からしか生まれない
確かにそうでしょう。
現場が生き生きと楽しく誇りをもって仕事にあたればいいものしかうまれてきませんよね。
キグルミビズ 宮崎の着ぐるみ会社 KIGURUMI.BIZの社歴
最初はご主人と二人で
今のKIGURUMI.BIZの前身であるステージクルー(造形美術製作会社)を1992年に立ち上げました.
オペラの舞台美術や衣装
人形劇製作
建築模型
ディスプレイ
など作製販売してしていました。
最初は夫となった加納雄一さんの造形美術の作家の販売をしていましたが思うように売り上げがあがりませんでした。
更に追い打ちをかけた事件が立て続けに起きました。
カレー毒物混入事件でイベントの中止
そして
アメリカの同時多発テロ事件なども重なり、造形美術の受注が激変してしまいました。
2009年に脚光を浴びつつあった「着ぐるみ」に方向転換して
九州中国地方を営業して回りしながらホームページをリニューアルしたりして口コミで全国に広がって社名もKIGURUMI.BIZに変更してから発展していったそうです。
現在も前身だったステージクルーの造形美術の作成も行っています。
最初に作った着ぐるみは子供たちに怖がれてしまいました。
それらの改善をしているうちにドンドン売れるようになっていきました。
一番の知名度を上げた一因は「くまモン」の制作でしょうね。
これで一気に全国規模で会社が知られるようになりました。
現在ゆるキャラを中心とした着ぐるみを累計3千体以上を制作して日本国内だけでなく海外までにも商品を届けています。
一度は中国製品などの格安商品に押され気味でしたが、品質とアイデアで乗り越えてきました
多くの賞も受賞しています。
- 2013年 宮崎県「女性のチャレンジ賞」受賞
- 2016年 九州未来アワード「女性地域貢献賞」受賞
今経済界でも注目を浴びていいます。
何故なら働き方改革に積極的取り組んでいるからです。
2018年に経済産業省の2017年度「新・ダイバーシティ経営企業100選」選ばれています。
ダイバーシティとは
性別、人種、国籍、宗教、年齢、学歴、職歴など多様さを活かし、 企業の競争力に繋げる経営上の取組のことを指します
- 「WEConnect International」日本認定企業第1号
- にもなっています。
- ※女性が所有するビジネスを世界中のバイヤーとつなぐグローバルネットワーク企業
キグルミビズ 宮崎の着ぐるみ制作会社KIGURUMI.BIZの特徴
実はこの会社の男性は夫の加納雄一さん1人のみなんです。
それ以外の社員は加納ひろみさん含めて全て女性で主にお母さんたちです。
その理由としては、主婦の立場からみた女性ならではの視点を活かせるなどの事もあり女性に主婦に優しい働く場所も提供しています。
子育て中の主婦の観点から、子供たちが抱きつきやすくするために素材を厳選したり、アイデアを出し合ってるそうです。
仕事が忙しくなってゆく中で
注文が増えるにつれて二人では手に負えなくなり社員を応募して仕事を増やしていきましたがハードワークになり育児と仕事に追われて社員が疲弊していきました。
社員の不平不満がたまっていきました。
そして次々と社員が退職してゆく悪循環になってしまいました。
その背景としては、仕事が無かった時の恐怖が逆に仕事を断ることができなく全て受注していくハードワークに陥っていたのです。
実際自分が苦しんだ子育てと仕事の苦しみを忘れていたそうです。
それから反省して1人1人にヒヤリングして1人1人の希望のシフトを組むことにしました。
逆転の発想で会社が社員に合わす形にしました。
すると不思議なことに生産性が落ちることが無く逆に上がるといった効果ができあがりました。
希望の時間勤務にしたことで時間内に終わらせよう、どうしたら機能的に働けるか?など自発性がでて効率性があがっていったのです。
また仕事の全工程を全て社員に一任してしまったのです。
すると社員のモチベーションがあがり社員のやる気がでてアイデアもドンドンでてきました。
不思議ですね。
子育て中のお母さん含めて5時の定時で終了して残業をしない。
有給もちゃんととれる職場にすることで働くモチベーションも上がったそうです。
- ミーティングを増やす
- 壁を払ってコミニケーションを良くする
- プライベートの充実
- 社員に全て任せる
キグルミビズ KIGURUMI.BIZ本社の詳細(業務形態・住所など)
電話 0985-34-9983
メール info2@kigurumi.biz
業務内容
オリジナル着ぐるみ製作
造形美術作成
キャラクタープロモーションの企画サポート
出荷実績
年間出荷数約200体
累計2,500体以上
代表取締役社長 加納ひろみ
営業時間
9:00~17:00(土日祝日休業)
住所
宮崎県宮崎市高千穂通1丁目3-22 エースランドビル2F
アクセス
宮崎駅に向かって高千穂通を西へ宮日会館を左折後約200メートル
キグルミビズ NHK逆転人生「注目の着ぐるみ工場 “社員の輝き”で大躍進」の再放送
今回の2020年1月13日(月) 午後10時の逆転人生「注目の着ぐるみ工場 “社員の輝き”で大躍進」を見落とした方見逃した人も再放送がありますので慌てずに見れることができます。
但し深夜0時なので録画しておいた方がよいですね。
再放送
1月18日(土)午前0:20~1:10
NHK公式ページ(再放送)
https://www4.nhk.or.jp/gyakuten-j/2/
それでも見逃したという方には有料ではありますが、NHKのオンデマンド放送というものがあります。
U-NEXTなら1ヶ月無料試聴も出来ます。
【NHK関連記事】