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なぜ黒いセブンイレブン?理由と場所など口コミをご紹介

 

時たま町中を車で走っていると不思議な地域が出現します。

 

セブンイレブンを筆頭にコンビニのデザインや看板が全て黒かったり茶色だったり。

 

また一部地域の他の店舗の看板や外装が煌びやかな目立つ看板が全て黒や茶色で統一されています。

 

  • 黒や茶のセブンイレブンの看板の意味してる理由とは?
  • 黒や茶色のセブンイレブンがある場所とは?

 

結論からですが

 

セブンイレブンなどコンビニのデザイン・看板が黒や茶色なっている理由は

地方公共団体の条例の「景観保護法」や「屋外広告物法」や「自然公園法」などによる法律によるものです。

 

景観を損ねないように目立つ色合いや適さない色合いを避けた「黒や茶色を基調とした店舗の看板・デザイン」を施工しています。

 

実際に詳しく

 

黒い茶色のセブンイレブンの理由となった条例や場所・地域なども含めて

口コミなどもご紹介していきます。

 

黒や茶のセブンイレブンの看板の理由と意味は 条例や法律に起因


※那須高原の黒いセブンイレブン

 

黒い看板や茶色デザインのセブンイレブンが急に登場してギョッとなる時があります。

 

セブンイレブンは赤と緑を基調とした7の数字の看板が目立ちますが、逆に黒や茶色の看板で外装も地味な色合いで驚きます。

 

黒や茶色のセブンイレブンは大体は観光地に多く見受けられます。

 

それには理由があり

 

黒や茶色のセブンイレブンは勝手に黒や茶色にしているのではなくて、地域による「景観条例」「屋外広告物法」「自然公園法」の規制に従って外観や看板を黒くデザインしてるいからです。

 

    • 観光地の古い街の黒や茶のセブンイレブンは主に「景観条例」によるもの
    • 山や海など公園内にある黒や茶のセブンイレブンは主に「自然公園法」によるもの

 

でしょう。

 

景観法に基づく黒や茶色い看板

 

景観条例とは「街中の景観を良くするための条例」です。

 

1968年(昭和43年)金沢市の「伝統環境保存条例」が最初で全国に拡大していき当初は自主条例で強制力がなかったが景観法が2005年(平成17年)が施行されて企業の店舗の外観などに大きな影響を及ぼすようになりました。

 

景観法とは

この法律は、我が国の都市、農山漁村等における良好な景観の形成を促進するため、景観計画の策定その他の施策を総合的に講ずることにより、美しく風格のある国土の形成、潤いのある豊かな生活環境の創造及び個性的で活力ある地域社会の実現を図り、もって国民生活の向上並びに国民経済及び地域社会の健全な発展に寄与することを目的とする。

引用:衆議院「景観法」

また

 

屋外広告物法とは「景観や安全のために屋外広告の規制基準を定めたもの」です。

 

国土交通省にも掲載されています。

 

良好な景観を形成又は風致を維持し、公衆に対する危害を防止するために、屋外広告物の表示や屋外広告物を掲出する物件の設置・維持、並びに屋外広告業について、必要な規制の基準を定めることを目的としています。

引用:国土交通省「屋外広告物法」

 

「京都のセブンイレブンは黒い」と話題になったりしています。

 

※京都の黒いセブンイレブン

 

やはり理由は京都市の屋外広告物条例の実施によるものです。

 

京都市では1956年から屋外広告物条例を制定して目立つ色の看板の設置を制限して高さや大きさそして色合いマンセル値の条件までも細かい規制・条件があります。

 

「原色などの目立つ色は避けて地味な色にしなさい」と細かい基準が設定されています。

 

定着する建築物等及び周囲の町並みの景観と不調和な屋外広告物を表示するこ
とはできません。
屋外広告物規制区域の種別に応じて,特定の色を表示面に使用できる面積割合等
の基準を定めています。

 

 

掲出物件の色は無彩色やこげ茶,クリーム色等の低彩度の色を原則とします。下
表に掲げる色については,けばけばしい色彩となるため使用しないでください。

 

引用:京都府「京の景観ガイドライン」(PDF)

 

 

 

富士山周辺では茶色の看板で統一されています。

 


※山梨県河口湖周辺のセブンイレブン

 

ただし山梨県の見解では色の規定は茶色と色の無さそうですが業界で茶が妥当だという判断かもしれません。

 

屋外広告物法に基づく山梨県屋外広告物条例においても、富士北麓地域の一部を景観保全型広告規制地区に指定しており、広告物へ使用できる色の数を3色以下に制限したり、明るさや鮮やかさを定めていますが、色については指定しておりません。

引用:山梨県「景観法」

 

 

自然公園法に基づく黒や茶色の看板

 

自然公園法とは「公立公園内の環境を保護する法律」です。

 

我が国を代表する優れた自然の風景地を保護するとともに、その利用の増進を図ることにより、国民の保健、休養及び教化に資するとともに、生物の多様性の確保に寄与する

引用:環境省「自然公園法の概要」(PDF)

 

具体的な例で言えば

 

青森県むつ市では国定公園や県立自然公園の広告は茶・緑・黒・白・水色を利用して赤や黄の原色は認めないと明記しています。

 

特に広告物は、次の点に留意してください↓

1.(省略)
2. 色彩は、茶色、緑、黒、白、水色等の周辺環境になじむものを使用してください。原色(赤、黄)や蛍光色は、原則として、認められません。

 

参照:青森県むつ市「自然公園の景観を守るために」(PDF)

 

神奈川県の箱根でも自然公園法により看板等は茶と白に統一されています。

 

日本を代表する風景地である「箱根」は、その美しい自然と町並み景観から国の内外から多くの方々が訪れています。
景観に影響を与えるものに「屋外広告物」がありますが、その設置については「自然公園法」と「神奈川県屋外広告物条例」双方の届出又は許可申請が必要となっています。

(省略)

各々設置数量、サイズ、色彩について基準があります。
(色彩は原則として茶地に白文字となります。)

引用:神奈川県箱根町(PDF)

 

富士箱根伊豆国立公園内では必ず許可をもらわないといけません。

 

以下は伊豆半島の下田市の白浜海岸の茶色のセブンイレブン。

国立公園特別地域内で一定の行為(工作物の新増改築、土地の形状変更、広告物の設置、工作物の色彩変更、木竹の伐採、植物の採取等)を行う場合、原則として自然公園法に基く許可が必要になります。

引用:静岡県「富士箱根伊豆国立公園特別地域内における自然公園法許可について」

 

これらの内容を見ると、まさかこれほど観光地の建物や看板が如何に細かく規制されて建築されているのがわかります。

 

黒いセブンイレブン(看板)がある場所や地域と口コミ

 

黒いセブンイレブンは全国各地にあります。

 

もちろん景観法による屋外広告物法や自然公園法によるものなので全てが観光地や国立公園内のセブンイレブンが該当していますね。

 

北海道の黒いセブンイレブン

 

 

北海道には黒いセブンイレブンが意外に多くあります。その理由は国立公園が多いからです。

 

北海道白老町の黒いセブンイレブン

 

 

洞爺湖も国立自然公園なので黒いですね。

 

層雲峡も北海道上川町にある大雪山国立公園内なので黒いセブンイレブン

 

 

同じく大雪山の黒岳の麓のセブンイレブンも黒いです。

黒岳だから黒いのではなくの国立自然公園内だから景観法に基づく施工

 

秋田の黒いセブンイレブン

 

同じく秋田は由利本荘大門本町通だけが唯一景観条例のため黒いセブンイレブンがあります。

 

 

岩手の黒いセブンイレブン

 

岩手にも黒いセブンイレブンがあります。

 

世界遺産の平泉ですから当然ですね。

 

 

福島の黒いセブンイレブン

 

福島県の黒いセブンイレブンは国立自然公園の裏磐梯にあります。

 

もちろんセブンイレブン以外でもガソリンスタンドも自然の色合いを損なわないために地味な全て黒の基調です。

 

 

会津市の白虎隊で有名な飯盛山の黒いセブンイレブン

 

 

栃木の黒いセブンイレブン

 

栃木では那須高原の那須町が景観条例で規制をかけているので黒いセブンイレブンがみれます。

 

那須はセブンイレブンは黒でガストは茶色

 

東京の黒いセブンイレブン

 

東京では浅草に黒いセブンイレブンがあると有名ですね。

もちろん景観法により広告や建物の規制ですね。

 

浅草寺の黒いセブンイレブン

 

 

板橋区の東京大仏通りの板橋赤塚5丁目店も景観法・広告法で黒いセブンイレブン

 

 

東京都足立区「西新井大師」の黒いセブンイレブン

 

 

群馬県の黒いセブンイレブン

 

草津温泉も古き良き街並みが連なっているので景観法・屋外広告物法によるものでしょうね。

 

 

鎌倉の黒いセブンイレブン

 

鎌倉も文化遺産だらけだから景観法・広告法で黒いセブンイレブンにしたようですね。

古い町並みには黒いセブンイレブン

 

 

山梨県の黒いセブンイレブン

 

山梨は富士山周辺の観光地のセブンイレブンは黒いデザインが多くあるようです。

 

山梨県の富士山の麓の河口湖の黒いセブンイレブン

 

 

セブン-イレブン 山梨鳴沢店 富士山をバックに黒いセブンイレブン

 

愛知県の黒いセブンイレブン

 

セブン-イレブン 豊田市足助町店

 

豊田市足助町は観光に力をいれていて街並みはの重要伝統的建造物群保存地区(通称:重伝建)に選定しています。

 

妻入りや平入りの変化に富んだ家並みが約2Kmにわたって続いている道路沿いのセブンイレブンのため景観法により黒色に

 

大阪の黒いセブンイレブン

 

セブン-イレブン 御堂筋本町店

都会のど真ん中ですが歴史ある街並みでは無いけれども近代の街並みの景観を損なわないようにやはり条例で黒いセブンイレブンなのでしょうね。

京都の黒いセブンイレブン

 

京都の都市自体が世界遺産ですのであちこちに黒いセブンイレブンが目立ちます。場所によってはデザインも色も茶色など違っていますね。

 

京都九条の黒いセブンイレブン 京都九条大宮店

 

 

京都の東寺の黒いセブンイレブン

 

 

香川県の黒いセブンイレブン

 

香川県仲多度郡琴平町の黒いセブンイレブン

 

 

 

福岡の黒いセブンイレブン

 

柳川藩10万9000石の栄えた城下町で歴史があります。

 

街並みもきれいなのでやはり景観を損ねないために黒いセブンイレブンなのでしょうしょうね。

 

 

大分県の黒いセブンイレブン

 

大分県の温泉地の湯布院の黒いセブンイレブン

 

 

 

【まとめ】黒い茶色いセブンイレブンは観光地に多い事実

 

 

黒や茶色いセブンイレブンは景観条例がある地域に限られています。

 

特に町中が歴史ある場所や地域全体の街並みが文化財など指定されていたり、国立公園などが含まれていたりする地域には黒いセブンイレブンが多くあります。

 

日本で町中が文化財に多くあるような京都や金沢などには多くありますね。

 

黒いセブンイレブンがある町は環境や街並みに対して積極的に行政が関わっている町だということがわかりますね。

 

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