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砂糖の原料は何からできている?サトウキビ以外の意外なもの

砂糖の原料はサトウキビ以外に何からできているのか?知らない人も多いかと思います。

実はサトウキビ以外の主な原料とされているのが「てん菜」という植物です。

「サトウキビ」と「てん菜」 は精製すると同じ砂糖「ショ糖」になります。

 

砂糖の原料の殆どが2つの植物「サトウキビ」と「てん菜」から作られています。
他にも数量的には少ないですが同じ植物のヤシやトウモロコシ、楓からも砂糖が取れます。

面白いことに砂糖の原料は全て植物から生成されています。

砂糖は2000年代には世界で1億8000万トン以上に生産されています。

その中で占める割合は70%が「サトウキビ」約30%が「てん菜」

 

  • サトウキビ:熱帯地方で栽培・主な生産国はブラジル・インド・中国
  • てん菜:寒冷地方で栽培・主な生産国はEU(ドイツ・フランス他)、アメリカ、ロシア

 

それでは砂糖の原料となる植物の特徴などをご紹介します。

 

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サトウキビ

砂糖の原料 サトウキビ

 

2002年時点の世界生産量は12億9000万t

 

同時期の小麦5億7000万tと比べるといかに生産量が多く、人類が砂糖を過剰摂取していることがわかりますね。

 

生産国のベスト3はブラジル (約3割)、インド (約2割)、中国 (約1割)

 

砂糖の特徴

 

日本国内では、離島の製糖工場で粗糖として生産され、本州の精糖工場で海外から輸入された粗糖と共に精製されます。

 

国内生産の砂糖の約2割が約12万2千tが「甘しゃ糖」
てん菜の方が多いのは意外でした。

 

国内では「春植え」「夏植え」「株出し」を実施して3回の収穫できます。

主に挿し木で栽培します。

 

砂糖の原料を絞ったカスも肥料や餌料などに再利用されます。

 

 

世界の歴史

 

サトウキビの歴史は古くて紀元前1万5000~8000年に既にニューギニアでに存在したとわれています。

 

東南アジアを経由してインドに伝わります。その後はコロンブスのアメリカ大陸発見や奴隷制などの広がりで南米に拡大します。

 

原産国のインドネシアではなくて現在は南米が一番の生産国になっています。

 

 

日本国内歴史

 

日本国内では砂糖は貴重品で輸入に頼っていました。和菓子も発展しましたが金銀の流失で国内生産が奨励されるようになりました。

 

インドから中国経由で沖縄に伝わり江戸時代には日本各地で栽培されるようになりました。沖縄・鹿児島以外でも四国や静岡などでも栽培されていたようです。

 

驚くことに江戸城内で栽培させた過去もあるそうです。

 

江戸時代の天保1830年代には砂糖流通量の6割が国内生産で賄えるようになりました。

 

現在は南西諸島の主に沖縄県と奄美群島で生産されています。

国内では30種類くらいの品種が栽培されています。

 

生物的特徴

 

イネ科の多年生植物
高さ3~6m、直径2.5~5センチ

 

 

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てん菜(ビート、サトウダイコン)

 

砂糖の原料 てん菜(ビート、サトウダイコン)

 

寒冷地で成育されるのでヨーロッパを中心として栽培

生産量のトップ3は、米国、フランス、ドイツ

 

砂糖の特徴

てん菜からとれる砂糖は「てん菜糖」

ミネラル成分が残っているのでオリゴ糖が多く含まれています。
てん菜の場合は、ほとんどが北海道で精製まで行われています。

国内生産の砂糖の約8割(約56万1千t)「てん菜糖」

サトウキビより多いのには驚きです。

 

主に北海道で栽培されて輪作野菜として活用もされています。

 

輪作とは

同一耕地に一定年限をおいて異なる種類の作物を交代に繰り返し栽培すること。 地力の低下や病虫害の発生を防ぐ効果がある

 

世界歴史

 

原産地が地中海周辺

プロイセン王国は南国からの砂糖輸入に膨大な費用をかけているので国内生産を目標にしていました。

 

プロイセン王国(18世紀から20世紀初頭)とは、ホーエンツォレルン家の君主が統治したヨーロッパの王国。首都はベルリン:現在のドイツ北部からポーランド西部

 

1747年:A.S.マルクグラフが「てん菜の根中」の「てん菜糖」がサトウキビの「シャ糖」と同じであることを発見。

 

1798年:A.S.マルクグラフの弟子F.K.アハルトベルリンが「てん菜」砂糖抽出に成功

1801年:世界最初のてん菜製糖工場を建設

 

その後1806年から1813年の大陸封鎖でヨーロッパ大陸へ砂糖が供給されなくなった。

ナポレオンが後押しをしてヨーロッパ各地に甜菜糖業の大規模生産・製糖業が発達した。

人によって発見されて発達した砂糖ですね。

 

日本国内歴史

昭和になり北海道で商業ベースで製造されるようになりました。

 

GW前後に植付けされ、その年の10~11月に収穫されます

 

生物的特徴

 

地中海沿岸が原産
見た目はカブのような形
アカザ科の2年生植物でホウレンソウの仲間
根の部分に糖分を貯えています。

直径10~15センチ、長さ約30センチの紡錘形で重さは500g~1kgほど。

 

 

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オウギヤシ(サトウヤシ)

砂糖の原料 サトウヤシ

 

  • 中型のヤシ科
  • 高さ15~30m,直径40~65cm
  • 葉は長さ6 - 12m
  • 果実は直径7cm熟すと黒くなる

 

オウギヤシは東南アジアからインド東部にかけて栽培されています。

 

タイで生産されているパームシュガーの原料で 砂糖の成分は「やし糖」(ココナッツシュガー)と呼ばれてインドネシアでは日常で料理に使用されて発酵させて酒も作られています。

 

製造の方法は簡単で椰子の液体を煮詰め、冷ますだけです。

 

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サトウカエデ(砂糖楓)

砂糖の原料 サトウカエデ

 

  • 北アメリカ原産の木
  • 高さは30~40メートル
  • 日本の楓とは全く違う形状で葉が大きい。
  • 歴史は古く先史時代からてアメリカ先住民が製造していた

 

主な生産国はカナダで世界生産量約8割を占めています。

カナダの国旗にデザインされているほど有名なものです。

 

採取の方法は樹齢50年以上のサトウカエデの幹に穴をあけて樹液を収集し、樹液を煮詰めて濃縮して製造します。

 

メープルシロップはホットケーキやワッフルにかけたり日本でもお馴染みの甘味料。
メープルシロップを固形化したものがかえで糖(メープル・シュガー)と呼ばれてカルシウムが豊富です。

アメリカ合衆国北東部のウィスコンシン州、ニューヨーク州、バーモント州、ウェストバージニア州では、州の木とされている。

 

日本にも明治時代以降に移入されて主に街路樹として利用されていますが埼玉県秩父市や北海道占冠村、山形県金山町などでもごくわずかですが生産されています。

 

スイートソルガム(サトウモロコシ)

 

砂糖の原料  サトウモロコシ

 

  • 東アフリカ原産
  • イネ科の一年草
  • 茎は直立。高さ2~4m、太さ4cm
  • モロコシ属の茎の汁液に甘味があり糖分を多く含むトウモロコシの総称でロゾク(蘆粟)、スイートソルガム、ソルゴーなどとも呼ばれる。

 

主な生産国はアメリカで現在はシロップの原料よりもバイオマス燃料に利用されてもいます。

 

まとめ

 

 

砂糖の原料は何からできている?サトウキビ以外の意外なもの

 

約7割が輸入に頼らざる負えない現状だという事実。しかし国内生産は「てん菜」の方が多いのには驚きました。

 

そして江戸時代には国内生産が6割以上にもなって江戸城内でも栽培されていたのには驚きでした。

 

平成24年に国内で流通した砂糖約202万t

 

「サトウキビ」の原料糖の約7割の約135万tを輸入に頼っています。
タイ(約4割)オーストラリア(約4割)南アフリカ(約1割)

 

国内生産・自給率は約34%の約68万t
国内生産の約8割(約56万1千t)が「てん菜糖」約2割が約12万2千tが「甘しゃ糖」